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地抜き(型抜き)ブロック(14) ─ 3穴: 「●紋、■紋 & ◆紋」 ─

Block-0391
画像#0391
家紋にありそうな図柄ですが、ありません。強いて名前を付けるとしたら「三つ並び黒餅紋」といったところでしょうか。
後から穴を開けた可能性もあります。
ちょっとわき道にそれますが、このデザインには透かし型バージョンがあります。

使用例です。
Layout-0328
画像V0328

Block-0392
画像#0392
同じ三つ並びでもこちらは「持ち合い三つ黒餅紋」です。家紋にはありません。

使用例です。
Layout-0329
画像V0329

Block-0393
画像#0393
家紋の「石畳紋」に似ています。
「石畳紋」は正方形の畳を市松模様に並べるのが基本ですが、ブロックのスペースを考慮するとこういうデザインに落ち着きます。

使用例です。
Layout-0330
画像V0330
このブロックを二段に積んで、一つ置きに上下逆転したレイアウトにすれば緩やかな波模様が出現します。どこかで使ってみて欲しいレイアウトです。

Block-0395
画像#0395
周囲に溝を付けています。模様の縁は何も加工していません。

使用例です。
Layout-0332
画像V0332
地抜きした菱がやや大きめにしてあるので、離れていても分ります。ちょっとした差でデザインの差が出てきます。と言ってもそれぞれのデザインはデザイナーが差別化のために工夫したものですし、どれがよいということは最終的には個人の好き嫌いで決められることですから、外野席の雑音は無視する方がよいでしょう。

Block-0396
画像#0396
これは裏側ではありません。このようなプリミティブのデザインもあります。
菱の内側が丸みが付けられているのが特徴です。

使用例です。
Layout-0333
画像V0333
このお宅では塀を二重に作っておられるのですが、車の飛び込みが多いのでしょうか。

Block-0397
画像#0397
#0395とほとんど同じです。ただマニアックには菱形が少し違うのと、菱間の隙間の広さが若干異なります(スミマセン)。結果二つのデザインは見た目が違う印象になります。

使用例です。
Layout-0334
画像V0334
このぶろっくを使った塀の評価よりも、個のへの上の方に使用されている1穴の菱と下側の3⑦の菱とが呼応して、ヒトの顔のように見えるレイアウトがおもしろいです。

Block-0398
画像#0398
このブロックも上の2種類のブロックとは菱の形、菱間の距離が異なります(こちらの方が分りやすいと思います)。
それ以上に違うのは、このブロックの上枠には「T K」のイニシャルが彫られています。
この地域で、別の模様のブロックにもイニシャルが彫られていました。

使用例です。
Layout-0335
画像V0335
せっかくのイニシャル入りのブロックも、このように使われてはカタナシでしょう。

Block-0399
画像#0399
#0396とよく似ていますが、こちらの菱の内側は直線的になっています。こちらの方がシャープで、見やすい印象です。

使用例です。
Layout-0336
画像V0336
2件のお宅の間に庭のような空間があって、その空間の前にこの塀が造られています。窓には両方とも斜交いが入っています。親戚同士か、きわめてなかのよい友人同士か。

Block-0394
画像#0394
古いブロックでデザインが見づらいですが、周囲に溝を掘って枠を表し、縦型の菱の縁は盛り上がっています。

使用例です。
Layout-0331
画像V0331
ちまちまとしたデザインは手元で見るにはいいですが、塀にして少し離れてみると強い印象が失われます。全体で一つの”絵”を表すようにすれば、フォントで絵を描くようにすれば、魅力あるものになるかもしれません。

Block-0400
画像#0400
#0394に似ていますが、違いはもうお分かりでしょう。
個の地抜きの形は菱形と言うよりも角形に近いようです。

使用例です。
Layout-0337
画像V0337
デザインブロックの位置が一番下の段でないのがせめてもの救いです。
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地抜き(型抜き)ブロック(13) ─ 2穴: 「家紋で説明できるのか」 ─

このブログではブロック塀の模様をできるだけ日本の伝統文様で説明、命名しようとしています。その具現的な形として「家紋」をお手本にしています。それによってうまく説明できることもありますが、無理のごり押しのようなこともあります。
それは、世界中の紋章の中で日本の家紋ほど、徹底的な抽象化が行われていながら、なお、最初の形が残されていること、白黒二色(?)(「有」or「無」の二元論)にまで究極(つきつめ)ている点が他に類をみないほど凍りつくような緊張感がありますし、普遍性を表現したものとして素晴らしいと思うからです。種類が多いこと、武家だけではなく庶民も使用していることも大きなポイントです。
日本にこのような抽象的表現があることは、大いに誇って良いことですから、もっと大切に受け継いで欲しいし、世界にたいしても発信して欲しいと思います。

私はブロック業界とは何の関係もない人間です。
大学では「有機反応速度論」を専攻していましたし、大学を出てからは専攻分野で必要だった統計学(データ処理)の範囲を広げて、薬効評価、官能検査、市場調査、アンケート調査に関わってきた(それ以外に有機合成、動物解剖、食品微生物同定などにも携わりました)、根っからの「理系人間」です。
若いころからスキー、ドライブ、絵画鑑賞を楽しんできましたが、定年近くになって、老後の趣味として「散歩がてらの街角ウォッチング」の一つとして始めたのが「ブロック塀探訪」です。

ブロック塀に使用されるブロックのデザインは、半数近くが「家紋」の図柄と類似しています。解析すれば恐らく「有意差」が出るのではないかと思います。何回も書きますが、強引に辻褄合わせをしているものもあることは確かです。

そんなブロック塀のブロックデザインと家紋との関係ですが、なんとなく日本風な図柄なのですが、家紋では説明できないものがいくつかあります。あるいはどちらにしようかと迷っているものもあります。
今回はそんな例をご紹介します。見方によってはナンセンスに思われるかもしれませんが、私の現在の実力はそんなものです。ブロック・コレクション初心者に毛の生えかけたレべルです。全然大したことありません。

Block-0385
画像#0385
大谷石・大型ブロックの一つです。「松紋」型なのか、「州浜紋」型なのかわかりません。
使用例も残っていないところをみると、自分でもあまり興味がなかったのかもしれません。


Block-0386
画像#0386
恐らく後から開けた穴だと思いますが、もしかすると探している「長円」形かも知れないと思い、掲載しました。(文末に注)

斜め位置からです。
Layout-0324
画像V0324
ブロックの左側の穴の白い三角形は光が差し込んでできたものです。

次も一見壊れたブロックのようですが、よく見ると
Block-0387
画像#0387
長円形の穴が3個または4個分空いていて、2つ目、3つ目が壊れているのかと思われますが、2つ目の欠けている長円の部分を補うと、残り部分がうまく長円形になりません。

使用例をみると
Layout-0325
画像V0325
同じ図柄のブロックを2個左右対称に並べています。しかも4対もです。偶然壊れたとは思えません。

全体図です。
Layout-0326
画像V0326
塀全体を見ても、これはこれでうまくおさまっています。


次のはなんの紋様をデザインしたものなんでしょうか。

Block-0388
画像#0388
機械的に判断すれば地抜き型2穴、でよいのですが、でも抜けた形はなんでしょう。現代風模様のように見えますが、なにか見たことのあるような図柄が取り込まれているようにも思えます。
これは下の家紋「四つ剣菱紋」の縦または横の「剣」の部分ではないでしょうか。
上の方の左右両端の四分円は”地”ですからどうしても残ります。それは下側でも同じですが、下側の場合はパカーンとしていて無意味なスペースになります。たまらなくなって浅彫りの円形を付けたものと思われます。この円形には紋様的な意味はありません。デザイナーの必死の思いが目に浮かびます。

Kamon-001
四つ剣菱 紋

使用例です。
Layout-0150
画像V0150(再掲)
塀として何とかおさまっているように見えますが、ブロックは折角ユニークなデザインをしているのだから、この位置のレイアウトは可哀そうですよ。

このブロックデザインには透かし型があって、そちらは十分見応えがあります。
Block-0389
画像#0389

使用例です。
Layout-0326
画像V0326
この塀のレイアウト模様は台北の古い官僚の住宅にも似たものが見られますから、日本の伝統模様とは言えないようです。

次は前々回の「鱗紋」型デザインでご紹介しようかとも考えたのですが、その時は踏ん切りがつきませんでした。

Block-0390
画像#0390
家紋の「鱗紋」には対い合っている頭(頂点、尖っている部分)の間に別の図柄を挟む発想はありませんし、重なり合っているものもありません。
図柄としては「クロス紋」の変形のようにも見えます。

使用例です。
Layout-0327
画像V0327
単独の模様として見ても、塀にして眺めても、印象に残る1件です。


この種の悩みはまだまだありますが、今回はこの辺で。。。



【補注】

広辞苑では「長円」を「楕円」としていますが、ここで言っているのは「小判形」をしていて、より長い形のものです。

地抜き(型抜き)ブロック(12) ─ 2穴 : 「丸穴 & 四角穴 & 菱穴」 ─

以前、「○」を「餅」、「●」を「石持ち」としてご紹介しましたが、最近別な見方(命名の仕方)がある事を知りました。このことは今日のお話の後半で触れることにします。
家紋では黒を「地」、白を「図」として表現します。絵(紋)を描くのは上絵師(うわえし)で、使用するのは主に紙や布です。一方、ブロックデザイナーは通常は白い紙の上に黒または色つきの筆で模様を書きます。
つまり家紋とブロックデザインとでは、平面上では黒白逆になっているのです。しかし私たちは何の支障もなく両者を理解し、受け入れています。
この両者の違いは立体表現になると、妙な錯覚を生じさせます。
例えば家紋では「四つ割り菱紋」は、上絵師は黒地に、描き順序を無視すれば、大きな白い菱を辺に平行な黒の中線で四等分したように描きます。ブロックデザイナーは普通には白地に黒い線で「四つ割り菱」を描くでしょう。平面に描かれたものを理解するという点では、ここまではそれほど大きな違いはありません。
ところで、私たちは家紋の図柄を見るときに、白い部分は形として残るもの、黒い部分は「陰」として存在しないものと暗々裏に考えています。
では上絵市の描いた白い”存在する"四つの菱を、ブロックで表現できるでしょうか。

答えは「不可能」です。少なくとも実用的なブロックは作れません。

では、白黒反対にして、ブロックに穴を空けることはできるでしょうか。

これは「可能」です。

ここで考えていただきたいのです。もともと実像として存在するはずだった白い四つの菱は作れず、存在しないとみなすことにしていた黒い(陰の)四つ菱はその言葉通りに”存在しない”ものが作れたのです。私たちが知りうるのは残された周辺の計上を見て何が無くなったのかが分るだけです。

単なるレトリックのいたずらかも知れませんし、”矛盾”とは言いませんが、人がこの”カラクリ”を極めて当たり前のこととして受け止めていることが不思議でなりません。

ついでにもう一つお話しますと、例えば「違い菱紋」は家紋では二つの菱が交差するように描かれますが、ブロックでは平面になっています。これは「不可能」なのではなく、デザイナーあるいは技術者の手抜きか、あるいは三次元表現を二次元表現にして、見る人を不思議がらせて喜んでいるかのどちらかです。
なぜなら「違い輪繋ぎ紋」ではブロックでもちゃんと三次元表現をしているからです。

さて最初に戻って、私はまだ「餅紋」型のブロックを収集できていませんが、先日偶然、ネットで周囲枠の中に円盤状の「餅」を表しているブロック画像を見ました。
しかし20cm×40cmの通常のブロックの真ん中に1個だけ穴のあいた「石持ちは紋」型のブロックはまだ見つかっていないようです。ハーフサイズのものとか「石持ち」2個とかはあるんですけど。。。

2個の円形がくっ付いたような穴を、以前「地抜き重ね石持ち」と呼べそうだと書きましたが、これも最近「地抜き重ね星紋」型とする方がよいのではないかと思っています。ちなみに家紋に「丸に重ね星」というのがあります。

穴が2個あいたブロックを探していたら、ちょうどその真反対のデザインのものがあることに気付きました。それで今回はブロックで白-黒対比ができるものをご紹介しようと思います。

最初は「石畳紋」と呼ばれる模様です。
家紋では「石畳」は3~4個のものが多いようですが、日本式の細長ブロックで2個となっているのはスペースの関係だろうと思います。

Block-0376
画像#0376
平面図ではきちんと市松模様にえがけますが、ブロックでは畳同志を繋げる必要ががあり、画像のようにかぶっている部分ができてしまいます。

使用例です。
Layout-0317
画像V0317
この塀はこれはこれでうまくまとまっていると思いますが、せっかくのモチーフがあまり生きていないようなもどかしさも感じます。このブロックなら表面と裏面とを使い、4個1組み合わせて第2の模様が表れるようにレイアウトした方がおもしろいのではないでしょうか。

地抜き型もあります。

Block-0377
画像#0377
日本式細長ブロックでは、ある程度の穴の大きさを確保しようと思えば、このようなデザインにならざるを得ないのかも。模様の縁をちょっと加工すれば印象も違うかもしれません。

使用例です。
Layout-0318
画像V0318
デザイナーの気持ちが左官職人に通じてないとこうなるのでしょうね。

「菱紋」型のブロックデザインでは少し種類が増えます。

Block-0333
画像#0333(再掲)
白黒対比のために枠があるもの(段落ち)を探しました。菱が真ん中に収まってしまって、周囲の枠と無関係になっていますが、これしかないものですから。。。

Block-0378
画像#0378
画像#0334に対応していることにしてください。

使用例です。
Layout-0319
画像V0310

面白いことに、地抜き型の「反り菱紋」型のデザインは、家紋にもブロックにもありません。ところが”白菱(菱の形が残る)タイプ”は家紋にもブロックにもあります。透かし型にも「反り菱紋」型はあります。

ブロックデザインは、縦方向に菱の種類、横方向に透かし型、地抜き型、浮き彫り型の一覧表を作り、縦と横の交わった位置の要素を持つものを順番に一つづつ作っていくわけではありませんから、人気のあるものは多くのバリエーションがありますが、人気のないものはいつまでも見向きもされない、ということはありうることです。

「反り菱紋」のイメージをつかんでいただくために、透かし型のブロックを見てください。

Eef-0379
参考画像
「反り菱紋」型の透かしブロックです。

地抜き型はありません。

「白反り菱(反り菱の形が残る)」タイプの例をご覧ください。

Block-0380
画像#0380
菱の真ん中が黒ずんでいますが、単なる汚れで、加工がしてあるわけではありません。

使用例です。
Layout-0320
画像V0320
離れて見ると、菱の黒い部分が「重ね菱」のように見えます。思わぬフロックが付いています。

前にご紹介した地抜き型の「重ね菱紋」型デザイン
Block-0345
画像#0345(再掲)
これに対応する「白重ね菱紋」型ブロックはありません。
ところが「白重ね反り菱紋」のブロックはあります。しかしこれも地抜き型はありません。

Block-0381
画像#0381
家紋では「重ね菱紋」は同じ大きさの菱を重ねた様子を俯瞰して描きます。ブロックでは真上から見た状態を表しています。しかも重ねていることを示すために菱の大きさを大小にしています。この辺はデザイナーの工夫でしょう。

使用例です。
Layout-0321
画像V0321
これで十分です。落ち着いて見えます。


「石持ち紋」は穴1個のものはハーフサイズ(20cm×20cm)の」ものならありますが、通常のブロック(20cm×40cm)にはありません。2穴のものならありますので、それをご紹介します。

Block-0382
画像#0382
最初から2この円形の穴がデザインされていたのか、後から排水パイプ用に開けたのかは不明です。

使用例:データ画像を紛失しました。

Block-0383
画像#0383
円形の穴が2こ並び型になっています。

使用例です。
Layout-0322
画像V0322
このブロックは洋風の建物の塀などに使われているケースが多いようです。


つぎは大谷石・大型ブロックの例です。
ここでご紹介する模様は、以前「重ね石持ち紋」と呼んでいましたが、家紋の中に「丸に重ね星紋」というのがありまして、その「丸」のない「重ね星」によく似ているので、今後「地抜き型重ね星紋」型と変更させていただきます。悪しからずご了承ください。

Block-0384
画像#0384
家紋の「重ね星」は丸の大きさが同じで、横に寝ているように表されます。
この場合は「対い変わり重ね星紋」型のデザインということでしょうか。

使用例です。
Layout-0323
画像V0323
重苦しさがなくていいです。

Block-0323
画像#0323(再掲)

使用例です。
Layout-0263
画像V0263(再掲)

Block-0325
画像#0325(再掲)
この形が「重ね星紋」型です。

使用例です。
Layout-0264
画像V0264(再掲)


ブロックデザインは家紋の図柄と似ていることを指摘し続けていますが、表現スペースの制限や新しい表現をするために、いろいろな工夫が行われているものもあります。その創作意欲や良し!見ていて十分楽しいです。

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地抜き(型抜き)ブロック(11) ─ 2穴: 「鱗(うろこ)紋 & 類似模様」 ─

日本式細長型ブロックのデザインに、菱形を半分に割ったような図柄のものがあります(下図)。

Block-0364  Block-0365  Block-0366
画像#0364              画像#0365          画像#0366

画像#0364は他の二つよりもちょっと横長です。この形式は「化粧版サイズ」と言って、通常のブロックの縦×横の長さが19cm×39cmであるのに対して、19cm×49cmになっています。

今日のお話はこの三つのデザインに関するものです。

#0364の図柄は、多分家紋には含まれていないと思います(間違えていたらゴメンナサイ)。そこで勝手に家紋風に名前を付けてみることにしますと、①「地抜き菱に竪(たて)一つ引」、あるいは ②「背合わせ二つ鱗(うろこ)」のようになるのではないでしょうか。

この三つのデザインに共通している小さな三角形ですが、特に左の画像と右の画像では三角形の向きによって、基本となる家紋が違ってくることになります。ちなみに#0366は「対(むか)い鱗(うろこ)」という家紋に対応しています。
真ん中の#0365は再び家紋にはないようです。縦に溝が付けてありますので、三角形が独立しているように見え、「鱗紋」が二つ並んでいるように見えます。そこで「並び背合わせ地抜き鱗」などはいかがでしょうか。

つまり、左のデザインは「菱紋」に見え、右は「鱗紋」に見える、と言いたかったのです。これも一種の錯覚なのでしょうか。この種の”迷い?”ネタが結構あるのでご紹介します。

まず画像#0364の使用例です。

Layout-0305

このデザインによく似た透かし型ブロックもあります。
Block-0367
画像#0367
この場合はほとんどの人が「菱に竪一つ引」とみると思いますが、あえて「鱗紋」に見るとすれば「持ち合い鱗」になります。

使用例です。
Layout-0306
画像V0306
このデザインの場合、4個組み合わせがお洒落に見えます。

#0364は1本引きでしたが、2本引きのものもあります。

Block-0368
画像#0368
こうなると明らかに「菱に竪二つ引」に見えます。

使用例です。
Layout-0307
画像V0307
ある役所の建設予定地でした。建物が立てばこの位置からのブロック塀を見ることはできないでしょうが、この環境では外塀を見てもらう必要はないのかもしれません。個人的にはこのブロックデザイン、なんとなく気になるものですから。。。

これにも透かし型デザインがあります。

Block-0369
画像#0369
私はまだ収集できていませんが、このデザインで中央の横棒がないものもあります。

使用例です。
Layout-0308
画像V0308

ちょっと脱線しますが、こんなのもあります。

Block-0370
画像#0370
「菱に斜め二つ引(?)」ということでしょうか。

Layout-0309
画像V0309

いずれにせよ、「菱紋」と「引両(ひきりょう)紋」との組み合わせでは基本形は菱形が強く印象に残る感じです。


小さな三角形が向き合っているように見える画像#0366ではどうでしょうか。

こちらも使用例から見てみましょう。

Layout-0310
画像V0310

これはどうでしょうか。
Block-0371
画像#0371
模様面が段落ちしています。模様の縁には装飾加工はありません。
「割り菱」とはみえません。「鱗紋」であることがよく分ります。

使用例です。
Layout-0311
画像V0311
このブロックは地面に接地しています。もともと小さくて見づらい上に、年数が経っていると見えてかなりする減っています。
上の方のブロックは普通の「菱紋」(#0330タイプ)です。

対(むか)い合った二つの鱗の間に別の模様が入る場合があります。
菱形が入ると

Block-0372
画像#0372

使用例です。
Layout-0312
画像V0312

Block-0373
画像#0373
このブロックデザインはちょっと変わっていて、画像ではうまく表されませんでしたが、噛み合ったような二組の三角形は四角錐のように奥に落ち込んでいます。

使用例です。
Layout-0313
画像V0313

四角形が入ると

Block-0374
画像#0374

使用例です。
Layout-0314
画像V0314

この二つを見る限り、一対の鱗の間に別の図形が挟まれると菱形は完全に頭から離れていってしまいます。


画像#0365はどうでしょうか。

使用例です。
Layout-0315
画像V0315
これは画像#0364のブロックデザインを、縦の線で明確に分けたものですが、一つの菱形というイメージは消えて、二つの三角形が並んでいるように見えませんか。

二つの三角形を引き離してみましょう。

Block-0375
画像#0375
三角形の形が変わったこともありますが、離れると菱形のイメージはますますうすくなります。

Layout-0316
画像V0316


恥ずかしい話ですが、撮影した画像の管理が悪く、どのファイルがどのフォルダーにあるのか、毎回いちいち探さなければならない状態です。頭の中ではこの画像はあの画像と関連しているとか、似たようなデザインだったけどどこか違う点があったかなとか、思い出したりするのですが、実際に一つのフォルダーにまとめて、画像を一つのページに打ち出して較べてみると随分いろいろなことが分ってきます。
今回、三角形の向きにより二種類の基本となる家紋が利用されていたことがはっきりさせることができました。
面倒でも自分で撮影した画像はこまめに整理しなきゃいけません!!!

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地抜き(型抜き)ブロック(10) ─ 2穴: 「角紋」 ─

「立て角紋」型のデザインをご紹介しましたので、関連でその他の「角紋」型デザインをご紹介しようと思います。

「地抜き」型穴が2個あいた「角紋」には2通りの種類があります。文字で表すと「持ち合い」型と「並び」型です。2月16日と2月17日のブログでも別の話の流れの中でご紹介しましたが、改めてそれらのグループを紹介いたします。(一部重複するものもありますがご容赦ください。)

2種類の「角紋」型デザイン。
持ち合いミニ内撫で角  並びミニ平角
画像6 持ち合い内撫で角型   画像2 並び平角型

画像6の使用例です。
Layout-0298
画像V0298
これなら防犯効果もありそうです。

持ち合い型のデザインを続けます。
Block-0361
画像#0361
画像6に較べて穴が少し小さくなっています。

使用例です。
Layout-0299
画像V0299
ブロックデザインがうまく活かされていて、なかなかいい感じですね。背景ともよく合っています。

並びミニ平角
画像5
真ん中の縦棒の幅がさらに広くなっています。

使用例です。
Layout-0033
画像V0033
わざわざ基礎の中にこのブロックを埋め込んでいます。排水を目的としたのでしょうか。

Block-0362
画像#0362
正方形から長方形に変わりました。

使用例です。
Layout-0300
画像V0300
上から二段目のブロックも同じものですが、モルタルで穴が塞がれていました。でも面白いレイアウトに仕上がっていると思います。

Block-0363
画像#0363
正方形の穴の角(かど)(コーナー。家紋風にいえば内隅)が少し丸くなっています。

使用例です。
Layout-0301
画像V0301
このデザインだと少し遠くからでも特徴がよく分ります。

並びミニ内隅丸入り角
画像7
四角い穴のコーナーの内側が丸く付き出ています(内隅入り型)。

使用例です。
Layout-0302
画像V0302
いろいろ並べればいい、という訳でもないのですが。。。でも数えてみたくなりますよね。全部で十種類あります。


次は並び型のデザイン例です。
画像2の使用例です。
Layout-0303
画像V0303

並びミニ撫で角
画像3
穴の隅が切れています(内隅切り)。

使用例です。
Layout-0035
画像V0035 (再掲)
玄関の袖壁風のレイアウトです。お洒落な感じがします。

段落ち並びミニ撫で角
画像9
並び内撫で角に地抜き撫で角

使用例です。
Layout-0304
画像V0304
ここは喫茶店です。ブロックの壁みたいに見えるのは暖簾の替わりです。この中にガラス張り喫茶ルームがあります。 お店の中から見る外の景色も秀逸でした。
レイアウトとしては素晴らしいのですが、もう少しお店の中の様子が覗けるようにした方がよいのでは?


【追記】

本日の2穴地抜き型型菱9個を、表1(5/15 ブログ)に追加しました。


【追記2】

今回の穴が2つある「地抜き型菱」は「透かし型」のデザインとしても見ることができます。
多くの場合、ブロックデザインはいくつかの要素を含んでいますで、1個のブロックがモチーフにより扱い方がいろいろ変わることは当然起こります。
私は、集計の際に重複して数える事のないように気を付ければ、記事のモチーフにより何度でも使いまわして良いと思います。何種類のブロックを集めたとか、珍しい形のブロックを蒐集したとか、そういうことに異常に関心が高い風潮の方がよくないと思います。ブロックがあるからコレクションができるのであって、コレクターがいるからブロックが作られるわけではないのですから。お金があって、時間があって、健康で、やる気があれば、コレクションは誰でも出来ます。それがない場合にいろいろやり繰りしてコレクションするから楽しいのだし、達成感が得られるのだと思います。

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地抜き(型抜き)ブロック(9) ─ 2穴:「菱紋」 & 「立て角紋」 ─

今回から 穴が2つある地抜き(型抜き)型デザインをご紹介します。
このグループの特徴は、模様のデザイン数が増えていますが、一つのモチーフでの工夫・変化(バリエーション)は少なくなっていることです。1穴に較べると自由度が広がり、独自のアイデンティティーを創出する必要が弱くなって、”広く”、”薄く”なっている印象を受けます。
その傾向は2穴、3穴と見られます。と言っても、海外のものと較べると、まだ内に凝り固まっているような印象ですが、反面それが日本らしさなんだとも思います。難しいところです。評価は是非皆さんご自身で試みてください。


Block-0354
画像#0354
ブロック模様周辺がすり減っているためか、カメラアングルのせいか、「反り菱」に見えますが前者です。また周囲の枠は溝付きに見えるかもしれませんが、実際は模様面が一段盛り上がっています。こちらはブロックがすり減っている上にカメラアングルが正面のため分りにくくなっています。

使用例です。
Layout-0291
画像V-0291

Block-0355
画像#0355
画像#0354とほとんど同じですが、こちらの方が菱形が少し上下に狭く、並び菱形の間が広いです。

使用例です。
Layout-0292
画像V0292

Block-0356
画像#0356
「割り菱紋」型の例です。このように、一つの模様形を2等分して両端に背中合わせにしたデザインでは、割れたものを合わせて一つとします。したがってこの場合菱は2個です。
このような「割り紋」型のブロックは繋ぎ模様に使われると、ブロックの縦枠がない分、模様の連続的な広がりがスッキリと表されます。

使用例です。
Layout-0293
画像V-0293

Block-0357
画像#0357大谷石・大型ブロックの例です。
逆光とアングルのせいで菱の縁が段落ち四散るように見えるかもしれませんが、何の装飾加工もない平面の菱です。ブロックの周辺は段落ちしています(=模様面が一段盛り上がっています)。

使用例です。
Layout-0294
画像V0294

Block-0358
画像#0358
これは浮き彫りと地抜きを組み合わせた「重ね菱紋」型のデザインです。通常サイズのブロックに較べ、大谷石・大型ブロックはさらに横長ですから、こういう横長のデザインは理にかなっています。

使用例です。
Layout-0295
画像V-0295
失礼な言い方かもしれませんが、たたずまいからは”大富豪"という感じはありませんが、住人の方のゆとりが窺えて微笑ましいです。
コンクリートなら大型ブロックでもちょっと豪華な雰囲気が味わえます。大理石だって今は人工物があるのですから、大きくゆったりして豪華な感じを求めるならこういう形式がお勧めです。

Block-0359
画像#0359
模様面が一段落ちていて、模様はほぼ正方形に見えます(「立て角紋」)。その模様の縁が盛りな上がっています。
この「立て角紋」は、模様(紋様)と意識せずに結果的にこのような形になったものも含めると、海外のブロックにも見られる”グローバル”なデザインです。

使用例です。
Layout-0296
画像V0298
この図柄は、正方形の各辺の中点を結んでできる形ですから、対角線と同じく、もともとプリミティブなものです。しかし塀や壁にレイアウトして活かしきるのは難しいようで、これはすごいと思わず唸るような作品にはまだお目にかかっていません。

Block-0360
画像#0360
こちらは模様の縁に溝が付いています。

使用例です。
Layout-0297
画像V0297
普通、この塀を見る人は個の位置からでしょう。よほど好きな人でないと近くによって確かめたりしないと思います。
昔、名人左甚五郎が龍の彫り物を彫ったとき、まじかで見た人はその荒々しい彫り方にヘタクソだと思ったそうです。ところが実際にその龍を建物の柱に取り付けて遠くから見ると、生きた本物の龍に見えた、という逸話を思い出します。
手前味噌で恐縮ですが、このブログでブロックデザインの使用例で遠景画像が多いのもそんな気持ちからです。
デザインは近くで見るもの、塀は離れてみるものと思っています。(両方必要です!!)

Block-0361
画像#0360
斜め方向から見ても、周辺にも、模様の縁にも、装飾加工は見当たりません。もしかすると裏側かもしれませんが、一応掲載しておきます。

使用例です。
Layout-0298
画像V0297
いま思うと、覗き込もうと思えば反対側も見れたのに、なぜそうしなかったのだろう。

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台北の地抜き(型抜き)模様の壁

地抜き型ブロックデザインは、私が経験した海外の塀や壁に使用されているものを見たことがありませんでしたので、これは日本固有のデザインではないかと思っていました。
ところが、ブロックではありませんが、台湾に地抜き模様の壁がありました。


2007年3月上旬、長期出張で台湾にいる息子の陣中見舞いを兼ねて、台北観光に行きました。

台北の中正記念館のある広場では「台北ちょうちん祭り」が催されていて、夜、華やかな祭りを見に出かけました。

台湾V001
夜の中正記念堂

台湾V002
台北ランタン祭りの案内

台湾V002
会場のイルミネーション

台湾V004
「ちょうちん祭り」と言うだけあって、動物やロボットなどをかたどった大きなちょうちんが見えます。

台湾V005
そのうちの一つがこれ。なんと”ブタ”です。


公園は非常に長いコンクリート塀で囲まれているのですが、その公園の内や外をあちこち見て回っているときに、その塀に数メートル置きに模様らしき穴があけられていることに気付きました。(上から3番目のイルミネーションの飾りの背後にある壁をごらんください。)
近づいて見ると、なにやら見たことがあるような模様です。

台湾V006
台湾#000

こんな地抜き型の模様が壁一面にレイアウトされています。慌てて撮影しましたが、その数 61 枚。それでも全体の半分位ではないでしょうか。模様の数は15,6種類くらいで、同じものをランダムに繰り返し使用しているようでした。


そのデザインをご覧ください。

Taiwan-#001  Taiwan-#002
台湾#001                          台湾#002

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台湾#003                          台湾#004

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台湾#005                          台湾#006

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台湾#007                          台湾#008

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台湾#009                          台湾#010

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台湾#011                          台湾#012

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台湾#013                          台湾#014

Taiwan-#015
台湾#015                         


日本で見る伝統的な模様に似たデザインが多いと思いみたいです。
ご存じの通り、中正記念堂は故蒋介石総統を記念して建てられた堂です。蒋介石が中国本土から台湾に移り住んだ時、大量の文化遺産を持ちこみました。中正記念堂周囲の壁の模様もその流れを受けていると思います。
であれば、中国本土にはこれらの伝統的とも言える模様があるはずです。一度見てみたいと思います。

地抜き(型抜き)ブロック(8) ─ 1穴:菱紋型 Part 2: サブグループ ─

前回 地抜きの「菱紋」型ブロックデザインの基本形のデザインをご紹介しました。続いて、「菱紋」のサブグルーともいえる「重ね菱紋」型、「松川菱紋」型のデザインをご紹介します。
(なお、ここでのブロックのご紹介に伴って、表1の蒐集数を一部追加または変更しました。)


「重ね菱紋」型のデザインは、家紋では2個の菱形を上下に重ねる図柄ですが、「重ね地紙紋」でもお話ししたように、模様を描くブロック面に上下方向にスペースの余裕がないので、横に重ねた図柄となっています。

まず基本形です。ブロックサイズは大谷石・大型ブロックです。
Block-0344
画像#0344
私の中では、「重ね菱紋」型デザインは模様面に何らかの(たとえば溝付き)装飾模様が付いているだろうと思っていたので、このブロックを見た時は裏側ではないか思いました。後になってこういうデザインもあるのだと分って安心するやら、物足りないやら。多くの人にとっては採るに足らない出来事ですが、ブロック塀探訪ではいつもハラハラ、ドキドキ、そしてたま~にやっぱりなニヤリです。

使用例です。
Layout-0281
画像V0281
二段に積むのはいいのですが、模様ブロックの段の間をもう少し狭めた方が美しく見えると思います。

Block-0346
画像#0346
こちらは模様の縁が段落ちしています。

使用例です。
Layout-0283
画像V0283


普通サイズのブロックもあります。

Block-0345
画像#0345
周辺に溝があります。

使用例です。
Layout-0282
画像V0282
ひとりぽっち? 四面楚歌?


次は「松川菱紋」型デザインのブロックを見てみましょう。
このブロックデザインは使用例は少ないですが、全国で散見されます。距離的には遠く離れているのに、デザインの変化がない、あるいは変化がわずかであるグループの一つです。
模様面を一段下げ、「菱」模様の縁が盛り上がっているものが普通です。

Block-0347
画像#0347

使用例です。
Layout-0284
画像V0284

Block-0348
画像#0348
#0347とよく似ていますが、菱の模様と周囲枠の間が広いか狭いかの差です。(画像がもう少し大きいと較べやすいのですが、ゴメンナサイ。)

使用例です。
Layout-0285
画像V0285

Block-0349
画像#0349
こちらなら模様と周囲枠との間の大きさが分りやすいと思います。

使用例です。
Layout-0286
画像V0286
レイアウト、ちょっと考えましたね。創作意欲が感じられて良いと思います。

次の模様は表面の”装飾”がありません。

Block-0350
画像#0350
ブロックの裏側ではないかと思ったりもするのですが、ブロック塀を見ると・・・

使用例です。
Layout-0287
画像V0287
「松川菱紋」がデザインされたブロックだけが色違いなのです。裏側をわざわざ色違いにするだろうか、と裏側説に疑問も持っています。

ちなみに普通目にするこのブロックの”表”と”裏”をご覧いただくと次のようになっています。

for-Matsukawa  back-Matsukawa
松川菱:表側                      松川菱:裏側


次のブロックデザインはどのグループに入れようかと迷ったのですが、デザインのモチーフが「松川菱紋」にあるので、ここでご紹介します。

Block-0351
画像#0351
このブロック、裏表おなじです。つまり「松川菱」型の穴が開いたブロックです。

使用例です。
Layout-0288
画像V0288
何かの跡地のような広い敷地でした。ブロック塀の苔や荒れ具合から相当長い年月の間空き地のまま放置されていたようです。もったいない話です。


大谷石・大型ブロックの例もあります。

Block-0352
画像#0352
これで半分です。
探せば一つのブロックの真ん中に「松川菱紋」型デザインをしたブロックがあるだろうと思います。

使用例です。
Layout-0289
画像V0289


この項最後です。パネル型と呼んでいる塀にもこのデザインが使用されていました。

Block-0353
画像#0353

使用例です。
Layout-0290
画像V0290

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地抜き(型抜き)ブロック(7) ─ 1穴:菱紋型 Part 1 ─

日本式の細長型ブロックでよく見かけるデザインとして、日本の伝統模様、特に家紋を採りいれたとみられる図案が非常に多いです。なかでも「青海波紋」と「菱紋」は飛びぬけて多いです。
しかし「青海波紋」はバリエーションは多いですが、いずれも「透かし」型模様のみで、「地抜き」型模様はありません。
これに対して「菱紋」は「透かし」型と「地抜き」型の両方があり、両方ともサブグループがあり、バリエーションもたくさんあります。種類の多さという点では「菱紋」型のデザインが一番多いでしょう。
ここでは「地抜き」型の「菱紋」型デザインをご紹介します。


「地抜き」型の「菱紋」型のブロックデザインとして確認できるものは、現時点で、下の表のようになります。

         表1 日本式細長型ブロックデザインの「地抜き型菱」のデザイン数
菱  重ね菱松川菱 花菱 剣菱
1穴2237
2穴14?   
3穴5
多穴  ✔ ✔
                       ( 数字は蒐集数。  ✔:デザインあり。  ?:調査中 )

このうち、「菱」模様の表現には 
      平面型、段落ち型、溝付き型、盛り上がり型
があり、 枠の表示形式として
      平面型、段落ち型、溝付き型
がありますので、細かく区分けすると複雑な多元表になります。

表1はこのブログの更新時に、「 ✔ 」の部分を蒐集したデザイン数と置き換えますので、ときどきご覧いただければ嬉しいです。(勿体ぶっているわけではなく、まだ整理が進行中なもので。。。)


地抜きの「菱」紋型デザインのトップバッターは、1穴の基本形です。

Block-0330
画像#0330

使用例です。
Layout-0269
画像V0269
「菱」紋型を三角形に積み上げるレイアウトが素晴らしいです。こういう組み合わせもあるんですね。

Block-0331
画像#0331
ブロックの高さが少し足りないようです。

Layout-0270
画像V0270

Block-0332
画像#0332
上の#0331と同じに見えますが、拡大すると#0332の菱の方がわずかに横に大きいです。

使用例です。
Layout-0271
画像V0271
確か、お寺だったと思います。あっさりしていますが、はっきりとしたレイアウト意思が認められるので好きです。

使用例です。
Layout-0272
画像V0272
モルタルが吹きつけてあり、デザインがよく分りません。抜けた穴の大きさは上二つに較べて小さいです。


上記のデザインは、「透かし」型ブロックには付いている筈の周囲の枠がありません。枠をつけるには
 ① 周囲に溝をつける
 ② 模様の面を一段下げる
 ③ 周囲を盛り上げる
方法が考えられますが、結果的に③の方法は②の方法に帰します。

次に周囲に溝をつけて枠付きにしたデザインをご覧ください。

Block-0333
画像#0333

使用例です。
Layout-0273
画像V0273

Block-0334
画像#0334
#0333とは溝幅が違います。(こちらが狭い。)

使用例です。
Layout-0239
画像V0239(既出)

さらに段落ちになっているものもあります。

Block-0335
画像#0335

使用例です。
Layout-0274
画像V0274
斜めから撮影したものを掲載しました。上の画像と合わせて、周囲に溝があること、模様のある面が一段落ちていることを見てください。


大谷石・大型ブロックの例もあります。
大谷石・大型ブロックの場合、模様が段落ちしているものはありますが、模様面に溝付き、段落ちなどはありません。
Block-0336
画像#0336

使用例です。
Layout-0273
画像V0273

Block-0337
画像#0337

使用例です。
Layout-0275
画像V0275

Block-0338
画像#0338

使用例dす。
Layout-0276
画像V-0276

Block-0339
画像#0339
「菱紋」の周囲を一段下げているのは他のブロックと同じですが、このブロックでは模様面を、段落ちではなく、一段上げている点が注目すべき点です。
「菱」の中に十字形の棒を入れるのも珍しいです。

使用例です。
Layout-0277
画像V0277


この項の最後は「菱紋」の縁が段落ちではなく、盛り上がっているデザインをご紹介します。

Block-0340
画像#0340
段落ちした模様面の「菱紋」の縁が盛り上がっています。

使用例です。
Layout-0278
画像V0278

Block-0341
画像#0341
上の#0340と似ていますが、#0341の方が模様面一杯に描かれています。

使用例です。
Layout-0279
画像V0279
ただ連続的に並べただけですが、「数は力なり」を地で行っています。

Block-0342  Block-0343
画像#0342          画像#0343
単なる盛り上げではなく、最初に菱形のあなを作り、この穴に後から板状のkコンクリートをはめ込んだのではないかと思われるぐらい突き出ています。
このブロック塀はL字状に曲がって、このブロックの穴から裏側がのぞけます。覘いて見ると、このブロック、最初からこの形に作られているようです。 


画像V0280
横は自転車置き場になっていますが、みんな気が付いているのかいないのか、そしらぬ顔で通り過ぎて行きました。


比較的単純な図柄なので、いずれのデザインでも単純にならないように工夫していることがお分かりいただけると思います。
大谷石・大型ブロックにもよくつかわれるデザインでもあることがお分かりいただけると思います。


次回は「菱紋」のサブグループのご紹介です。

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地抜き(型抜き)ブロック(6) ─ 1穴:餅紋 & ちょっと変わり種の紋型─

このシリーズ(地抜き型紋が1個)の最大のものは「菱」紋型ブロックデザインです。
「菱」紋型デザインは、透かし型にも、地抜き型にも、多くのサブグループとバージョンがありますので、そのデータ整理がなかなか進みません。現在頑張ってはいますが、出来上がるまでの間繋ぎにあまり見かけない「変わり者」のブロックデザインをご紹介します。


まず「餅」紋。
子供の頃に聞いた話だったと思います。むかし、武士たちは戦場に出かける時、特に下級の武士たちは自分の食料を自前で調達しなければならないことがありました。そのとき携行食料としておにぎりが重用されたのですが、おにぎりは傷み易いので、「餅」がとってかわったのでしょう。
おにぎりは現在の三角むすびではなく団子みたいな丸むすびだったようです。当然餅も、携帯しやすいように、また食べやすいように丸餅でした。そして保存食として一般の生活にも必要なものでした。
餅は戦場の武士の重要な携行食料であると同時に、やがて出世や祝い事と結びついて、それが図案化され、家紋になりました。それが「白餅」です。
一方おにぎりや餅にはノリを巻いたり、おはぎのように何かをまぶしたりすると、外見が黒いおにぎりや黒い餅になります。それが「黒餅」です。
家紋で表すときは、黒地にの紙や布の上に白丸を描いたものが「白餅」、白地に黒丸が「黒餅1」です。
このうち「黒餅」は音訓読みして「こくもち」、つまり「石持ち(大名の禄高を表す”石”)」と語呂合わせで縁起の良いものとして扱われるようになりました。
ブロックデザインで表すときは、ブロックに丸い穴(輪ではありません)を開けたものが「石持ち」、円盤状のものが「「(白)餅」です。
下図をご覧ください。これは以前に掲載したもの(3/14 ブロック・メタモルフォーゼ(4))ですが、「白餅」と「輪」を交互に並べています。(本当は「白餅」と「石持ち」両方を並べたかった(?))
Layout-0110

ブロックデザインとして、単独で「白餅」を表したもの(透かし型)はありません。

「石持ち」の例は
Block-0323
画像#0323

使用例です。
Layout-0263
画像V0263

Block-0324
画像#0324

使用例です。
Layout-0263
画像V0263

Block-0325
画像#0326

使用例です。
Layout-0264
画像V0264

このように「石持ち」型のデザインは大谷石・大型ブロックだけのもので、日本式の細長型ブロックには見られません。


この「石持ち」型デザインに似たものもあります。
こちらをご覧ください。
Block-0326
画像#0326
鉄アレイのような形で、もちろん家紋にはありません。強いて家紋風に名付けると「並び石持ち」か「二つ串団子」でしょうか。しかし前者だと「石持ち」同志の間の部分は不要のはずですし、後者だと「串」は二つの「団子」を突き抜けているはずです。まさに”帯に短く襷に長し”状態です。やっぱり「芸術的模様」に属させるのが一番落ち着くと思います。

使用例です。
Layout-0265
画像V0265
この塀のレイアウトはよく考えられています。上の段に積まれた模様と下の段の模様は1個半スパンずれていて、上の段と下の段は2段差が設けられています。このためゆっくりとしたリズムで模様が上下している感じになっています。


次のデザインも伝統的模様とすべきかどうか迷っています。
Block-0327
画像#0327
一見すると「地紙」紋型デザインに見えます。でも「地紙」紋型ブロックと較べてみると狭い方の部分が直線的になっていて、「地紙」特有の反りがありません。強いて伝統的模様の中から形の似ているものを探すと「鉞(鉞)」紋に近いのかなぁと思ったりもしますが、「鉞」だと木の棒が付くはずで、刃に対する背の部分にはその棒を通す穴がなければなりません。このデザインでは明らかにそのスペースはありません。これも芸術的模様に加えることになりそうです。

使用例です。
Layout-0266
画像V0266


最後にこれもややこしい模様をご覧いただきます。
Block-0328
画像#0328
模様の形から「雲」か「霞」を表しているように見えるので伝統的模様の一つだと思っているのですが、家紋には類似のものは見当たりません。そこで勝手に「雲型肘木」と呼んでいます。
まだ学生の頃、大阪府内の大学の英会話クラブ(ESS)の学生達に呼びかけて、日本文化を外国の学生に伝えようと「日本文化研究会」を作りました。会の活動は主として奈良にあるお寺(建築)や仏像(像の種類や意味)や美術工芸品などを調べて、それを自分たちで英語で説明することでした。通訳のまねごとと日本伝統文化を知ることが目的でした。(ちなみに私は宮崎県延岡市の出身で、そのような古寺や古美術などに見たり触れたりしたことはありませんでした。)
いまでこそ、そのような英語本はワンサカとありますが、当時は普通の書店に並んでいることは稀でした。市立図書館やアメリカ文化センターなどにも出向きましたが、自分たちが目指す内容のものを見つけることはできませんでした。
実際に有名なお寺を何度も回りました。法隆寺の金堂の建築について調べていた時に「雲型肘木」を見て他のお寺にはない斗(ます)や肘木の組物が印象に残りました。このブロックデザインはその「雲型肘木」を思い出させてくれます。

使用例です。
Layout-0267
画像V0267

Block-0329
画像#0329
支えのつもりでつけたのでしょうが、なくても大丈夫です。それとも斗や肘木を支える柱でしょうか。

使用例です。
Layout-0268
画像V0268

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地抜き(型抜き)ブロック(5) ─ 1穴:盃紋型 と 瓢箪(ひょうたん)紋型─

前回、「流水」紋型のブロックデザインの話の最後に、家紋の中に「盃に水」紋と言うのがあることを書きました。家紋の「盃」の図柄ってどんなのか気になりませんか?
「盃」と言えばお酒です。昔は、焼き物や金物のほかに、自然の入れ物がありました。「竹」と「瓢箪」です。

ブロックデザイナーはこの「盃」と「竹または瓢箪」をどのようにデザインするのでしょうか?


まず「盃」紋型のデザインから見ていきましょう。

Block-0313
画像#0313

使用例です。
Layout-0254
画像V0254

Block-0314
画像#0314

使用例です。
Layout-0255
画像V0255

Block-0315
画像#0315
これは画像#0313とよく似ています。見難くて申し訳けありませんが、上側の枠の中央に小さな三角形の彫り込みがありますので、両者別物です。

使用例です。
Layout-0256
画像V0256

結局、扇を開いたような、皿のような形をしたタイプの「盃」でした。筒状の湯呑み茶碗風のものはないみたいです。
そういえば、時代劇の殿さまや結婚式の三三九度で用いられるのはお皿のような「盃」ですね。茶碗酒なんてのは下々で使われるもので絵にならないのでしょうか。
NHKのBSプレミアムで、浮世絵が「ジャポニズム」の影響で非常に高い評価を受けたにも拘らず、やがて紙くず同然に海外に流出した経緯を放送していました(5/09 21:00~)が、日常の生活を軽んじる傾向がいまだに日本人の血に流れているのかもしれません。
たとえば日本は四面を海に囲まれた漁業豊かな国なのに、魚や漁業に関するブロックデザインは1個もないのです。桂林はそれほど大きくない都市ですが、魚をデザインしたブロックが2個見つかりました。近くを流れる璃江の恵み物だとツアーガイドから聞きました。
コンクリート・ブロックは戦後急速に膨れ上がる人口の住居対策として建築資材としての役割も持っていました。それはやがて塀などの装飾目的に利用されることが多くなってしまいました。
確かに塀は日常生活に必要なものですが、そのブロックデザインには吉祥的のものや福を招くとされるものが嗜好されているように感じます。
我も我もと多くの人がそういうものを求めることが、良い意味でも悪い意味でも、日本人の日本人たる由縁、エネルギーの基なのかもしれません。足元を見つめてということと、少しでも良いもの求めること、人間には両面ありますものね。


次は「瓢箪」紋型のデザインです。

Block-0316
画像#0316
瓢箪妙の縁が段落ちのように見えますが、これは光線とアングルのいたずらです。

使用例です。
Layout-0257
画像V0257
「瓢箪」紋型模様と一つ置きに交互に並んでいるのは「扇」紋模様です。これが「盃」紋と交互に置かれていたら最高に楽しい塀になったでしょうね。残念!

Block-0317
画像#0317
このブロックでは「瓢箪」が細くなっています。

使用例です。
Layout-0258
画像V0258

Block-0318
画像#0318
裏側かと思ったのですが、この塀の途切れた所から裏側が覘けましたので、裏表とも全くの平面であることを確認しました。

使用例です。
Layout-0259
画像V0259

Block-0319
画像#0319
「瓢箪」の中に栽培用の棚が描かれています。

使用例です。
Layout-0260
画像V0260

Block-0320
画像#0320
画像#0313と棚の描き方が違います。

使用例です。
Layout-0261
画像V0261

Block-0321
画像#0321
「瓢箪」紋の縁が盛り上がっています。

使用例です。
Layout-0262
画像V0262


「竹」紋をモチーフにしてデザインしたものとしては次のようなものがります。
その1
Block-0322
画像#0322
日本のものです。

その2
Keirin-005
桂林-005(前出)
桂林(中国)のものです。

現在、地抜き型ブロックのデザインに「竹」紋を扱ったものは収集できていません。(というより抜けた形(シルエット)で「竹」を表すというのは相当の難しいと思われますから、コスト優先のデザインでは無理だと思って、探索していません。)

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地抜き(型抜き)ブロック(4) ─ 1穴:山に霞紋型 & 流水紋型─

日本の縦横比2:1のブロックの模様を、大きく伝統的模様、幾何学的模様、現代風模様と分類し、その伝統的模様のデザインが日本の家紋と類似していることを指摘したのは、「ブロック塀のある風景」が最初であろうと思います。
といってもそれ以前に「 Let's BLOCK !」で単発的に「青海波」とか「井桁」とか、家紋で使用する用語がいくつか使われていましたが、きちんとしたブロックデザインと家紋との結びつきの指摘されてはいませんでしたし、誤った使い方もありました。
「ブロック塀のある風景」の古いバージョンにはブロックデザインと家紋との対応を画像付きで説明されていました。いま残っているバージョンでは家紋の画像がありませんが、もちろんある方が分りやすいと思います。

「ブロック塀のある風景」では、この伝統的模様とブロックデザインの類似性が、やや強引に強調されているケースもあるようです。しかしその後のブロック塀の模様を扱うホームページやブログで、家紋との類似性が語られたりしているところをみると、ブロック塀模様の見方に一定の活性化を与えたといえるのではないでしょうか。

このブログでもブロックデザインを家紋の呼び名をあてはめたり、比較説明を試みています。また「家紋」の起こりや意味などについて、私なりに解説して、ブロックの模様の理解が深まるような工夫をしてみたいと思っています(掲載期日は未定)。

ブロックデザインを家紋の図案に求めていることのメリットはデザインにかかるコストが低く抑えられることだと思います。もしそれを一流のデザイナーに依頼することを考えるとよくわかると思います。
私はそれ以外に発想や変形が楽になることもメリットになると思います。
今回モチーフに選んだ「山に霞」紋や「流水」紋などはまさに日本伝統の文様であり、家紋の図柄でもあります。ブロックのデザインは「霞」や「流水」の絵柄そのままです。


「山に霞」紋は「山に霞」と「富士に霞」の2通りの家紋がありますが、ここでは「山に霞」一本にします。

「山に霞」紋型のブロックデザインには「地抜き」型、「透かし」型、両方あります。

まず「地抜き」型から
Block-0307
画像#0307
「山」は富士山のようにも見えますが、頂上にギザギザがないので一般的な「山」をデザインしたものでしょう。「霞」は右側山麓付近に表現されています。

使用例です。
Layout-0246
画像V0246

Block-0308
画像#0308
山の頂にギザギザが付いているので、これは「富士に霞」紋でしょう。「霞」は左側山麓にあります。

使用例です。
Layout-0247
画像V0247
上の使用例もそうですが、こんなにいっぱい並べられると、「富士山」の有難味が薄くなるような気がします(<貧乏性。)

このページは「地抜き」型ブロックデザインを扱う予定ですが、比較のため透かし型のデザインもご紹介します。
Block-0309
画像#0309
この画像では向かって左側に「霞」があります。

使用例です。
Layout-0248
画像V0248

Block-0310
画像#0310
こちらの画像では「霞」は向かって右にあります。

使用例です。
Layout-0249
画像V0249

画像#0309と#0310のように2つの画像が対称のような関係にあるとき、前者を左系、後者を右系と呼びます。
ブロックにおけるこのような「右系・左系」も「ブロック塀のある風景」で初めて明らかにされたものです。
「右系・左系」が成立するためにはブロック面の表と裏が異なる図柄である必要がありますが、幸いなことに表側に模様(溝、盛り上がり、段落ち等)のあるブロックの裏側はその輪郭が地抜きされたような形で、透かし型の平面になっています。

1例を示します。
Layout-0250
画像V0250
これは画像#0248のブロック塀を別の場所で、幸運にも裏側を撮影することができたものです。
表と裏が同じに見える模様でも、コピー用紙に裏表があるように、表側と裏側で平面の様子が異なるのが分る場合もあります。
(ブロックの表と裏、右系と左系のお話は別の機会にご紹介します。)


地抜き型と透かし型の「山と霞」紋型のデザインを見てきましたが、ここでとっておきのブロックをご紹介しましょう。
Block-0311
画像#0311
何に見えますか? 私は富士山だと思います。それはこのブロック塀がある町名とも関連しています。
さてどこにあるかお分かりでしょうか?大部分の方は???でしょう。しかしおもわずニヤリとされる方もおられるのではないでしょうか。住人の方にご迷惑がかかるといけませんから、特定されるような情報は流さないようにお願いいたします。

使用例です。
Layout-0251
画像V0251


以上、「山に霞」紋型のブロックデザインを見てきましたので、つぎは「水」紋または「流水」紋型のデザインをご紹介します。

「流水」紋あるいは「水」紋は、「赤地流水文様振袖」に代表される着物の柄、「色絵立田川文様人物像」に表された絵、その他に見られます。しかし家紋では水の流れだけを取り出し、独立した図柄としたものはないようです。
家紋ではむしろ「菊水」紋のように、季節感を表す花や器物などと一緒に描かれることが多いです。

これからご紹介する「流水」紋型ブロックデザインは、まさにその水の流れを図案化したもので、いわば伝統破りをやってのけたものです。果たして、「流水」だけで図柄になると判断したデザイナーの狙いはうまくいくのでしょうか。

ブロック画像としては、現時点で2種類を蒐集しています。

ではどうぞ。
Block-0128
画像#0128(再掲)

使用例です。
Layout-0252
画像V0252

Block-0312
画像##0312

使用例です。
Layout-0253
画像V0253

「流水は」紋は日本人の死生観や無常観と結びついていているイメージがありますが、このブロックデザインではあまりにも単純化し過ぎてしまっています。ドライに割り切ったというよりはデザイナ^の力量不足の感じで、もうすこし「流れる水」がイメージされるように表現して欲しいと思います。

参考までに、「流水」模様が見られる家紋をいくつか記しておきます。

  立ち葵に水        雪輪に葦に水  沢潟(おもだか)に水  楓に水
  杜若(かきつばた)に水  カタバミに水  菊水     葉敷き菊水
  変わり菊水  河骨に水  山桜に水    立花に水   中陰蔦に水
  山吹に水   水に亀   水に光琳亀   盃に水    水に帆 ・・・

いずれも「流水」紋を用いている家紋です。意外に多いと思われたのではないでしょうか。日本人と水は切っても切れない関係にあるようです。  

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上海のブロック画像

ひと月あまり前、「桂林ツアー」に参加して、桂林観光を楽しんできました。
そのときご一緒させていただいたS様がお仕事の関係でいろいろと中国にお詳しいことが分り、中国でブロック塀がある地域をご存じないかお聞きしたところ、上海在住のご友人R様、日本に帰化されて大阪在住のご友人H様に連絡をとられ、ブロックの確認や調査を労をとっていただきました。
その甲斐あって、R様からご自宅の周辺や豫園(公園)のブロック画像15枚を、S様を通して、送っていただくことができました。本当にありがとうございました。

さっそく、送っていただいた画像をご紹介します。(画像は送られてきたままで、加工はしていません。)

画像031
Shanghai-031
このデザインは桂林でもよく見ました。本当に多いですね。日本人にとっての桜のような存在なのでしょうか。私は組み合わされて表れた八角形(日本の家紋では雁木角といいます)の模様が好きです。

画像032
Shanghai-032
正方形ブロックの中は4枚花弁の花になっています。このブロックも4個組み合わされて”疑似”八角形が表れています。このようなレイアウトには空間の広がりを感じます。

画像035
Shanghai-035
2種類の模様を組み合わせてお花畑をイメージさせるようなユニークなレイアウトです。このように他所にはない、オリジナルなデザインができるのに、中国はなぜディズニーキャラクタやドラエモンやキティちゃんやミッフィちゃんなどのキャラクターグッズの劣悪なコピーをして不評を買うことを止めないのでしょうか。オリジナルで勝負する方が高い評価を得ることは分っていると思うのですが。。。

画像037
Shanghai-037
こんなレイアウトも始めて見ました。正方形と縦に長い八角形の組み合わせのようです。「蜀江」紋の変形バージョンみたいです。シンプルな線の組み合わせですが大きさがあるので、雄大さや力強さを感じます。これが塀のレイアウトとしてではなく、オブジェとして陳列されたものならすごい作品だと思います。

画像039
Shanghai-039
一目して、思わずニヤリ。やっぱりあったか!
この右側のブロックデザインは、日本では例えば画像#0236(4月25日ブログ)を縦方向に2倍に伸ばしたものに相当します。
日本の正方形ブロックのデザインの中には四角形、円形、十字形、X字形などのデザインはありますが、なぜか三角形は見られません。極めてシンプルなデザインですから、作ればいいのにってずーっと思っていました。ここにきてやっとお目にかかれました。ほっ。

画像043
Shanghai-043
こんなデザインのブロックがコンクリートで作れるのかと衝撃を受けました。耐久性が気になりますが、もし大丈夫なら、その材質が気になります。コストはどれくらいなんでしょうか。
デザインはなにを表現しているのか、現地で実物を見てみたいと思います。

画像044
Shanghai-044
このブロックについても同じ想いです。この二つのデザインは中国古来の伝統模様なのでしょうか。

画像046
Shanghai-046
繋ぎ型の連続模様です。基本形は、八角形の枠の中に、4枚花弁の花が中心に置かれています。花弁からは四方に繋ぎ手が伸びていて、隣の八角形と交わっています。その交わり部分は六角形になっています。この基本形が繋ぎ型模様として二次元空間に広がっています。こんな繋ぎ型模様は日本では見たことがありません。八角形と八角形のつなぎが「蜀江紋」②見られるような四角形ではなく六角形であることも斬新に感じます。

以下豫園(公園)内の建物の壁に造られているブロック壁の画像です。図柄が小さいので拡大して見ますがジャギーが表れて分りにくいです。しかし雰囲気はよく伝わってきます。

画像049
Shanghai-049


画像050
Shanghai-050

画像051
Shanghai-051

画像052
Shanghai-052
右側の壁のブロックデザインの基本形は、八角形があり、その中に六角形を置いています。六角形の頂点2カ所と辺の2カ所から繋ぎ手が伸びていて隣の六角形と繋がっています。この基本形が上下左右および斜めに「持ち合い」型(⇒繋ぎ型)に並べられています。

画像053
Shanghai-053

画像054
Shanghai-054
左側のブロック壁のデザインは、八角形の中に、小さな八角形(に見える)があります。この小さな八角形からは繋ぎ手の代わりに小さな細長い六角形が伸びて、隣とつながっています。一方大きな八角形は「持ち合い」型の共通の仕切りが六角形になり、繋がっているように見えます(画像が小さくてよくは分りませんので推測も交じっています)。

画像055
Shanghai-055


今回送っていただいた豫園(公園)内の建物の壁のブロックデザインは「八角形」が出発点になり、その中に花模様や六角形、八角形の図柄を取り入れていて構成されていることが分ります。繋ぎの方法は「持ち合い」型がよく使われているようです。
以上の要素を組み合わせて複雑な文様がデザインされているようです。非常によく考えられています。

十月ごろに上海に行くつもりで、いま準備を進めています。できればそのほかの地域にも行って、中国のブロックデザインについていろいろ見れるといいなぁと考えています。中国の伝統的文様についても勉強したいと思います。いろいろ先の楽しみが増えました。老けこんでいる場合じゃありません!!


【追記】

S様からブロックサイズについてメールがありました(2011/05/08)。

画像番号   ブロックサイズ(全て内経 単位cm 横×縦)

画像043  110×80
画像046  122×92
画像044  127×75
画像037  210×118

結構大きなサイズだったのですね。

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地抜き(型抜き)ブロック(3) ─ 1穴:地紙紋型 (続き)─

これまでの「地紙」紋型デザインは、要するに、単純な穴開きブロックデザインに過ぎませんでしたが、これからご紹介するものはいろいろと飾りものがついていて楽しいものです。


はじめに「重ね地紙」紋型のデザインです。

家紋で言う「重ね地紙」紋は「地紙」2個を上下に重ねた形ですが、日本式細長型ブロックでは、上下方向に空きスペースがなく、仕方なく横方向に重ねたものと思われます。
こういう上下方向を横方向に変更したブロック特有のデザインの変更は他にもあります。例えば「菱」紋2個を重ねた「重ね菱」紋もその一つです。これについては「菱」紋型デザインを扱う時にご紹介したいと思います。


「重ね地紙」紋型デザインは全国にちらほらと散見されますが数はきわめて少ないです(ちなみに私は互いに全くかけ離れた3つの地域で撮影しています。これら以外にも記憶ではもう2,3カ所あったように思うのですが、そちらは撮影していません。)。こういうケースでは、数が少ないから「レアもの」とするのか、数は少ないけど全国的に散見されるから「全国に知られている」とするのか、「レアもの」好きのコレクターにお聞きしたいものです。

ともあれ、このブロックは、別々の場所で製造されはずだと思うのですが、不思議なことにデザインに変化が見られないのです。そのような例は他にもあります。
一方では、たとえば「青海波」模様とか「菱」模様などは全国的に多数見られますが、これらはデザインが変化して、バリエーションが非常に多くなっています。
同じものがたくさんあるとか、バリエーションが多いとかいうのは、それだけみんなに愛されているとか馴染みのあるものとかで説明できますが、「数は少ないが全国に散見されるもの」は説明に窮します。

そんな前振りのプレッシャーの中でご紹介するのが「重ね地紙」紋型デザインです。
今回は紙面の余裕もあり、行きがかり上、3カ所で撮影したものをご覧いただきます。

「重ね地紙」紋型ブロック-A
Block-0302-A
画像#0302-A

使用例です。
Layout-0241-A
画像V0241-A
撮影は東北地方です。(2002年6月23日撮影)

「重ね地紙」紋型ブロック-B
Block-0302-B
画像#0302-B

使用例です。
Layout-0241-B
画像V0302-B
撮影は関西地方です。(2003年3月2日撮影)

「重ね地紙」紋型ブロック-C
Block-0302-C
画像#0302-C

使用例です。
Layout-0241-C
画像V0241-C
撮影は北海道です。(2004年9月4日撮影)

(なお、撮影場所の詳細は控えさせていただいています。よろしくご理解くださいますようお願い致します。)


次は”飾りもの付き”の「地紙」紋型デザインをご紹介します。

Block-0303
画像#0303

使用例です。
Layout-0242
画像V0242

Block-0304
画像#0304

使用例です。
Layout-0243
画像V0242

Block-0305
画像#0305

使用例です。
Layout-0244
画像V0244

このほかにも、前にご紹介しました「Let's BLOCK !」には「地紙」紋の中に竹と笹の葉とを取り入れたデザインが紹介さていました。

これらの”装飾「地紙」紋”型のデザインは遊び心があって、灰色で無機質のブロック塀にやさしさや楽しさを与えてくれます。またそれをコンクリートブロックで表現して見せるデザイナーやメーカーは日本人の感性の質の高さと器用さとを余すことなく発揮していると思います。



【おまけ】

すこし余裕ができました。予定にはなかったのですが、ここで「透かし」型の「地紙」紋型デザインをご紹介します。

Block-0306
画像#0306

使用例です。
Layout-0245
画像V0245

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地抜き(型抜き)ブロック(2) ─ 1穴:地紙紋型 ─

3番目にとり上げる模様は「地紙」紋です。「地紙」とは扇子に張る紙のことで、「扇面」ともいいます。
「地紙」紋をデザインしたブロックは「地抜き(型抜き/模様抜き)」型が圧倒的に多いですが、「透かし」型もあります。


「地紙」紋は扇の一部なので、まず「扇」紋型ブロックのご紹介から始めましょう。

「扇」紋がデザインは全国的に数少ないものの一つです。いわゆる「レアもの」と呼ばれるものです。
(私はこの「レアもの」という呼び方が好きではありませんし、この種のブロックを見つけてもそれほど感動はしません。第一に探し方が足りないのかもしれず、別の場所で使用されているかもしれないこと、第二に日本式の細長型ブロックでは図柄が小さくなってしまい、遠方からはどんな模様かが分り難いこと、第三に、私にとってはこれが重要ですが、組み合わせてより大きな模様とか隠れている第2の模様とかが表現できないこと、などがその理由です。)

「扇」紋型ブロックはまだ1例しか収集できていませんが、それは
Block-0279
画像#0279
記憶に自信がありませんが、かつて開設されていたブロック専門のホームページ「 Let's BLOCK ! 」には他の「扇」紋型ブロックが紹介されていたように思います。
「扇」紋には「開扇」と「たたみ扇」の2種類があるそうですが、これは前者のデザインです。「開扇」には「骨」が描かれているものが多いですが、さすがにコンクリートで表現するのは難しそうです。しかし「要」はしっかり表現されていますのでマル!

使用例はこちらです。
Layout-0219
画像V0219
この画像で見ても「地紙」紋のように見えてしまいます。せっかく作るのだから4個合わせで1つの扇になるようなデザインの仕方ってないのかなって思えてしまいます。


では「地紙」紋型ブロックに入りましょう。
典型的、といって何が典型なのか分りませんので、縁の盛り上がりや段落ちがなく、周囲に溝のないものからご紹介します。
Block-0280
画像#0280
大きくゆったりしたデザインです。

使用例です。
Layout-0220
画像V0220

Block-0281
画像#0281

使用例です。
Layout-0221
画像V0221

この先似たようなデザインのブロックが次々に出てきますので、それぞれの特徴を抑えながらご覧ください。

Block-0282
画像#0282

使用例です。
Layout-0222
画像V0222

Block-0283
画像#0283

使用例です。
Layout-0223
画像V0223

Block-0284
画像#0284
「地紙」紋の縁に”盛り上がり”がる様に見えますが、これはカメラアングルと光線のいたずらで、実際にはありません。またブロック周囲に溝があるように見えますが、これはトリミングミスです。
しいてデザイン上の目立つポイントを挙げれば、この「地紙」紋、左側と右側で開きが違うのです!この塀の別の部分の「地紙」紋を調べてみましたがやはり左右の開きに差があります。おそらく型を作るときのミスだと思いますが、おかげでこちらにとっていいネタ材料になってしまいました。

使用例です。
Layout-0224
画像V0224

Block-0285
画像#0285
んでもってこちらが本来あるべきデザインです。場所は離れていますが、同じ地域内にありました。
メーカーさんが気付いたのか、ユーザーさんからのクレームか、同じ地域に同時に存在するのがおもしろいと思いました。ま、どっちにしてもそんな大げさな問題ではありませんけど。

使用例です。
Layout-0225
画像V0225

Block-0286
画像#0286
#0280に似ていますが「地紙」の巾が少し狭いです。

使用例です。
Layout-0226
画像V0226

大谷石・大型ブロックにもこのタイプのデザインがあります。

Block-0287
画像#0287
崩壊寸前です。この型のブロックではこれしか収集できていないので、撮影できてよかったです。

使用例です。
Layout-0227
画像V0227


次は「地紙」紋の周囲が盛り上がっているデザインをご覧ください。
Block-0288
画像#0288
このブロックは周囲も盛り上がっています。と言うよりもブロックの周囲枠から1段落ちした平面分に「地紙」紋を「地抜き」し、その紋の縁を盛り上げたという方が分りやすいかも知れません。

使用例です。
Layout-0228
画像V0228

Block-0289
画像#0289
上の#0288によく似ていますが、模様の大きさが違います。

使用例です。
Layout-0229
画像V0229

Block-0290
画像#0290
こちらは色分けされて分りやすくなっています。盛り上がり部分がやや見難いですが、斜めから撮った画像ではその辺がよくわかります。

使用例です。
Layout-0230
画像V0230

Block-0291
画像#0291

使用例です。
Layout-0231
画像V0231

Block-0292
画像#0292

使用例です。
Layout-0232
画像V0232


「地紙」紋の周囲が段落ちしているものもあります。

Block-0293
画像#0293
残念ながら現在これ1例のみです。通常の日本式細長型ブロックは、あるはずだと思いますが、まだ見つかっていません。

使用例です。
Layout-0233
画像V0233


「地紙」紋の縁には特にデザインせずに、ブロックの周囲枠を目立たせるような工夫をしたものもあります。
Block-0294
画像#0294
これは溝を掘って周囲枠を強調しています。

使用例です。
Layout-0234
画像V0234

Block-0296
画像#0296
これもみぞによる周囲枠の主張です。

使用例です。
Layout-0235
画像V0235

Block-0297
画像#0297
「地紙」紋の形が少し変わりました。

使用例です。
Layout-0236
画像V0236

Block-0299
画像#0299

使用例です。
Layout-0238
画像V0238

Block-0300
画像#0300
このブロックでは溝がくっきりとつけられています。

使用例です。
Layout-0239
画像V0239


この他に「地紙」紋が型抜きされた面を周囲から一段下げることによって周囲枠を強調しているものが数点あります。

Block-0295
画像#0295
このブロックの使用例は撮り忘れました。

Block-0298
画像#0298
これも模様面が段落ちしています。

使用例です。
Layout-0237
画像V0237

Block-0301
画像#0301このブロックの場合、ブロック面を1段下げたうえで、逆にややサイズダウンした平面を2段重ねして、この面に模様をつけています。

使用例です。
Layout-0240
画像V0240


まだ数点残っていますが、主なものは以上です。残りは大同小異です。


この「地紙」紋のブロッが以外にデザインが多いことにびっくりされたのではないかと思います。
じつはこの紋には兄弟分ともいえる模様が2種類ありますが、それは次回ご紹介します。

地抜き(型抜き)ブロック(1) ─ 1穴:州浜紋・松紋型 ─

ブロック塀模様の蒐集では、現在では「透かしブロック模様」が主流になっている感がありますが、これ以外にも「地抜き(/型抜き/模様抜き/)ブロック模様」や「化粧版ブロック模様」などもあります。

・・・ということで、ここからはしばらく「透かしブロック模様」以外のブロックデザインとそれを用いたブロック塀のレイアウト例をご紹介しようと思います。

地抜き(型抜き/模様抜き。以下同じ)型グループはけっこうたくさんの種類があり、漫然と掲載していたのでは単なる目の保養で終わってしまうことになりかねません。このグループに対しては
 (i) 抜かれた地(型/模様)の数でグループ分けする
 (ii) 抜かれた地(型/模様)の形でグループ分けする
という2つの要素で一覧表を作るとどのょうなデザインが多いか、あるいはデザインの偏りがあるかなどの全体像を理解するのに役立ちますし、記憶に残ると思います。(このシリーズの最後に一覧表をご覧いただこうと考えています。)

今回は抜けた地が1個の場合についてですが、とり上げる地(型)は
 1) 「州浜」紋(鉄アレイを二つ折れにしたような形)型
 2) 「松」紋(図案化された松)型
です。
この二つは典型的なものは明確に区別できますが、両者どちらとも言い難い中間型もあって、分類に悩むことがあります。ちょうど漢字で、楷書体や行書体では字の区別はわかりますが、続け字の草書体になると違いがあやふやになってしまうのと似ています。(それはお前だけだって? そうかもしれません。)


まず典型的な「州浜」紋型から。
Block-0258
画像#0258
日本の伝統的文様の一つです。下部中央の突き出ている部分が特徴的です。
この形をモチーフにして作られた透かし型ブロックはないようです。

使用例です。
Layout-0199
画像V-0199

もう1例
Block-0259
画像#0259
#0258は「州浜」紋型の模様の縁は平坦ですが、こちらは縁が盛り上がっています。

使用例です。
Layout-0200
画像V-0200

ブロックデザインと家紋の類似性を指摘したい私としては、ブロックデザインを強引に家紋で説明・分類しようとする傾向がありますので、皆さんは適当に受け流してください。

次のブロックは、私は「州浜」紋型としたいところですが。。。
Block-0260
画像#0260
これは大谷石ブロックに似せたコンクリート・ブロックです。表面には特に加工はしていません。
このブロックのデザインは、「州浜」紋なのか、「松」紋なのか、「変わり三つ団子」紋なのか、それとも3個の円(「重ね石持ち」紋)をくり抜いたものか、よく分りません。
実はこのサイズのコンクリート・ブロックにはよく使つかわれているデザインなのですが、不明の状態をずーっと引きずっています。
(このクラスのブロックサイズはだいたいの大きさはありますが、実際に使用されているものはかなりまちまちなので画像では横方向だけ240ピクセル、縦方向は横方向に合わせた比例にしています。)

使用例です。
Layout-0202
画像V-0201

一方こちらのブロックは
Block-0261
画像#0261
表面に細かな縦縞が入っています。中央の地抜きの模様は画像#0201と同じです。

使用例です。
Layout-0202
画像V0202

デザインが若干変更されたものもあります。
Block-0262
画像#0262
形は上の2個と同じですが、州浜の周囲が段落ちになっています。

使用例です。
Layout-0203
画像V0203

このブロックも#0262と全く同じです。
Block-0263
画像#0263
コンクリート・ブロックなのですが、砂利などで大谷石風に仕上げています。デザインでは段落ち部分が少し広くなっています。

使用例です。
Layout-0204
画像V0204


2番目の地抜き型は「松」紋型です。このデザインも地抜き型のみで、透かし型はないようです。
この型のデザインも典型的なものは区別できますが、形が「松」なのか「州浜」なのかあるいは別のものなのか判断しにくいものもあります。

まず典型的な「松」紋型ブロックをご紹介します。
Block-0264
画像#0264
家紋で「松紋」といえば「幹」と「松葉」とが描かれていますが、ブロックデザインでは、特に日本式細長がブロックでは、「幹」を描くスペースがありませんので「松葉」だけが地抜き模様として表現されています。「松葉」といってもあの針のように細長い葉っぱではなく、楕円形でひと固まりに描かれる”葉っぱ群"です。
また典型的な「松紋」型ブロックには、「松葉」の下に「枝」が彫られていますので、お見落としのないようにしてください。

使用例です。
Layout-0205
画像V0205

こんな「松」紋型デザインもあります。
Block-0265
画像#0265
こじんまりとした「松紋」型ですが、ちゃんと枝も付いています。

使用例です。
Layout-0206
画像V0206
少し離れてみると、「州浜」紋に見えるかもしれません。

枝がない「松」紋型デザインも見てください。
Block-0266
画像#0266

使用例です。
Layout-0207
画像V0207

Block-0267
画像#0267

使用例です。
Layout-0208
画像V0208

Block-0271
画像#0271

使用例です。
Layout-0212
画像V0212

Block-0268
画像#0268

使用例です。
Layout-0209
画像V-0209

Block-0269
画像#0269

使用例です。
Layout-0210
画像V0210

Block-0270
画像-0270

使用例です。
Layout-0211
画像V0211

画像#0268や#0269のブロックデザインが本当に「松紋」型かと問われると、若干自信がありません。画像#0270は「松紋」型というよりも「州浜紋(朧(おぼろ)州浜)」に入れたいくらいです。

大谷石や大型サイズのブロックではどうでしょうか。
このグループのブロックには、何故か、枝付きの「松」型デザインはないようです。反面枝のないものはよく見かけます。
その例です。
Block-0272
画像#0272
枝は付いていませんが、「松」紋の縁が段落ちになっています。

使用例です。
Layout-0213
画像V0213
大谷石や大型ブロックはお金持ちの大邸宅に使用され、ブロックデザインとして「州浜」紋や「松」紋が使用されていることが多いようです。

Block-0273
画像#0273

使用例です。
Layout-0214
画像V0214

Block-0274
画像#0274
「松」紋の中央上部が尖っています。紋の縁は段落ちではなくて、斜めに落ち込んでいます。

使用例です。
Layout-0215
画像V0215
超大邸宅です。

Block-0275
画像#0275
画像#0274とよく似ていますが、こちらは紋の縁がテーパー状ではなく、浅く小さな段落ちになっいぇいます。

使用例です。
Layout-0216
画像V0216
塀全体を撮影するのを忘れました。画像はこのブロックの斜め位置から見たものです。段落ちが分ると思います。

次の2つのブロックはデザインは同じですが、使用している材料(コンクリート)が異なるものです。
Block-0276
画像#0276

Block-0277
画像#0277

使用例は画像#0277のものを掲示します。
Layout-0217
画像V0217

こんなブロックもあります。
Block-0278
画像#0278
このブロックデザインは「州浜」紋なのか、「松」紋なのか、それとも単に円形を3個くり抜いただけのものか、判断に迷います。

使用例です。
Layout-0218
画像V0218
こんな立派の家の塀に使用されているのですから、十分考えられたデザインだと思うのですが。。。



いかがでしょうか。「州浜」紋や「松」紋は、標準サイズ(40cm×20cm)のブロックでも大型サイズのブロックでもたくさんデザインされていますし、使用されています。しかしこの二つの紋のデザインは、標準サイズの一般のデザイン数と使用例数に較べて、大型サイズのデザイン数と使用例数は格段に上回ります。
大型サイズのブロックを使用するのはお金持ちが多いですから、この二つのデザインは「お金持ち好み」ということができます。
考えてみると
この二つの紋は「吉祥」紋の一つと言われ、縁起の良いものとされています。お金持ちがそういうものを好むのは十分頷けます。

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